[紹 介]

新しい研究論文:J.Radiation Research Vol.4 No.4に印刷された
2件の研究論文(英文)
(1. Protection Effect of Vitamin Glycosides on γ-radiation and
H2O2-induced Decomposition of Thymine in Aqueous Solutions . と
2. Heat-Treated Mineral - Yeast as a Potent Post-irradiation Radioprotector)
の概要を紹介

鍵谷 勤
t-kagiya@ra2.so-net.ne.jp

 

 1.は、ベラルーシ国立大学との共同研究です。ビタミンCおよびその配糖体、あるいはビタミンEの配糖体によるチミン(核酸塩基)水溶液の放射線あるいは過酸化水素による分解反応を調べ、放射線分解率(G値:2.25)は、重炭酸ナトルリウムで中和したビタミンCの配糖体(AAG)が最も低く(G値:0.82)、無添加のAAG(G値:1.35)、TMG(G値:1.80)の順序で、重炭酸ナトリウムで中和したAAGの抑制効果が最も高かった。120℃・20分の過酸化水素による分解の場合、分解率は(無添加:13%)、AA(17%)TMG(4%)、AAG(0%)で,AAGの抑制効果が最も高かった。

 2.は、(独)放射線医学総合研究所との共同研究です。95℃のスプレードライヤーで加熱乾燥した10%亜鉛含有サッカロマイセスセレビジエ酵母、5%マンガン含有該酵母、5%銅含有該酵母、0.2%セレン含有該酵母を、それぞれ5%メチルセルローズに懸濁させてC3Hマウスの腹腔に注入した。7.5Gy照射したマウスの生存率を30日間測定した。:これらの酵母を(1)照射の30分前に投与した場合の30日生存率は:、無投与:群は7%、ミネラル含有該酵母投与群は63−89%であった。(2)照射直後に投与した場合:無投与群の生存率は約6%で、Mn含有該母投与群は81%,Cu含有該酵母投与群は90%、Zn含有該酵母投与群は90%で、これらのミネラルを含有していない酵母を投与した場合の生存率も73%と高かった。(3)照射の直後にZn含有該酵母を投与した場合の生存率は90%、4時間後投与群は70%、10時間後投与群は73%、24時間後投与群は27%であった。(4)照射直後に、Zn含有該酵母を投与した場合、30日生存率は投与量と共に増大し、20mg/kg投与では73%、50mg/kg投与では95%、100mg/kg投与では85%、200mg/kg投与では82%であった。0.2%セレン酵母投与の場合には、20mg/kg投与で30%、50mg/kg投与では77%、100mg/kg投与では75%、300mg/kg投与では80%、600mg/kg投与で67%であった。(5)Zn含有該酵母を照射直後に投与した場合と無投与の生存率〜照射線量の関係から、DRFは1.22と求められた。

 ご希望の方には ご連絡くだされば別刷りを差し上げます。
連絡先Mail:t-kagiya@ra2.so-net.ne.jp

 

(2008年7月)