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「背景」
放射線治療や抗癌剤治療における副作用を抑制することは、治療を受ける患者のQOLを高めるだけでなく、照射線量や薬物投与量の増大を可能にし、治癒率向上にもつながる重要な課題である。われわれは、水溶性ビタミンEの配糖体(シーシーアイ(株))が放射線や抗癌剤の障害を予防する基礎研究の結果を報告した(日本放射線影響学会第39回大会、1996年11月(大阪)、国際癌治療増感研究会第9回研究会、2003年6月(京都)など)。また、ビタミンC配糖体(VCG)は政府承認の食品添加物(林原生物化学研究所(株)))で、血中濃度が長時間持続することが特徴である。今回、放射線治療と抗癌治療における数例の症例でTMGの直後経口投与およびVCGの2時間前経口投与による副作用の抑制を経験したので報告する。
「抗癌剤治療:3例」
(1)56歳の再発乳癌患者:大分県立病院で、月3回のタキソール治療により吐き気・不眠・食欲不振を訴えていた。タキソール点滴の直後に50mgのTMGカプセルを服用させたところ、これらの副作用は起きなかった。6カ月間の治療において、TMGの直後投与の副作用抑制効果を確かめた。
(2)31歳の子宮頸癌患者:国立京都病院で、タキソール・パラプラチン点滴の直後に50mgのTMGカプセルを服用させる治療を月3回、8ヶ月間受けたが、副作用症状は起きなかった。
(3)61歳の乳癌患者:京都府立医大病院で、月3回のタキソール治療を受け「吐き気」に苦しんでいた。タキソール点滴の2時間前に10gのVCGを服用させたところ、吐き気は起きなかった。治療前にVCGを服用させる抗がん剤治療を3ヶ月間に合計11回行ったが、吐き気は起きなかった。
「放射線治療:3例」
(1)56歳の腰椎転移男性患者:大阪医大病院で、腰椎へ3Gyの放射線治療を受けて「吐き気」に苦しんでいた。照射の2時間前に10gのVCGを服用させたところ、「吐き気」は起きなかった。
(2)同一患者:脳に転移した頭部に3Gyの放射線治療を受けていた56才の男性患者は「吐き気」に苦しんでいた。照射の2時間前に10gのVCGを服用させたところ、「吐き気」は起きなかった。その後のVCG前服用の9回の放射線治療においても「吐き気」は起きなかった。
(3)65歳の乳癌腰椎転移患者:京都府立医大病院で腰椎へ3Gyの放射線治療を受けて「頻発する下痢」に悩まされていた。照射の2時間前に10gのVCGを服用させたところ、下痢は起きなかった。その後のVCG前服用の9回の放射線治療においても「下痢」は1回も起きなかった。
「結論」
癌の治療前、あるいは治療直後にビタミン配糖体を経口投与することによって、放射線治療および抗癌剤治療における「吐き気」や「下痢」などの副作用は抑制され、QOLが高められた。
(2005年4月)
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