[研究要旨]

トコフェロール配糖体による抗ガン剤の副作用抑制

鍵谷 勤1)、ニーナ・コノバロバ2)、村瀬博宣3)
1) 体質研究会、2)ロシヤ科学アカデミイ、3)CCIM

 

「目的」
 トコフェロール配糖体が抗ガン剤のマウスに対する毒作用を抑制し、白血病マウスの生存率を高めることを確かめる。

「実験」
 試験材料:試験用マウスは雄の8週齢のBDF1マウス(一群:10匹)を用いた。cDDP、ADM、MMC、CPAは薬業会社から提供された。トコフェロール配糖体(TMG)はCCI社製のものである。実験方法:所定量の試薬を水溶液とし、所定のタイミングで腹腔に投与した。測定:マウス静脈血の白血球数、体重や生存は常法により測定した。

「結果」
 (1)健常マウス:(ア)致死量(16mg/kg)のcDDPを投与するとマウスは10日以内に全部死亡したが、TMG(0.01-1.0mg/kg)を同時に.投与したマウスは30日間生存した(図−1)。TMGの後投与時間が5時間の場合も生存率は75%、10時間後では0%であった(図−2)。cDDP(16mg/kg)のマウス重量は直線的に減少し、−35%で死亡した。TMG(0.01mg/kg)同時投与の場合には、5日で20%減少した後、12日後に完全に回復した(図―3)。 (イ)治療量(2.0mg/kg)のcDDPを投与したマウスの血清白血球数は20日後(―40%)に回復し始めたが、TMG(1.0mg/kg)を同時に投与した場合には、14日後(―50%)に回復し始めた(図―4)。(ウ)致死量(10mg/kg)のMMCを.投与したマウスは9日以内に全部死亡したが、TMG(0.001-1.0 mg/kg)の同時.投与郡は30日間生存した。この場合もTMGの投与量が少ないほど生存率が高かった(図−5)。
 (2)P388白血病(6x106細胞)マウス:(ア)ADM(16mg/kg)を.投与したマウスの体重は7日後に40%減少し、全部死亡した。TMG(0.1mg/kg)の同時.投与群は5日後に(−20%)回復し始め、9日後に完全に回復した(図―6)。(イ)ADM(16mg/kg)投与群は7日に全部死亡したが、TMG(0.1−500mg/kg)の同時(0.1mg/kg)投与群は62.5%生存した(図―7)。(イ)CPA(360mg/kg)を投与すると60日生存率は50%であったが、TMG(0.01mg/kg)を2−9日に投与すると75%になり、CPAの5時間後に投与したマウスは全部生存した(図−8)。

「結論」
 TMGは健常および白血病マウスの抗ガン剤治療の副作用を抑制した。

参考―1:日本放射線影響学会第39回大会、1996年11月、大阪。
参考―2:第9回国際ガン治療増感研究会、2003年6月1日、京都。

(図は省略しました)